私たちが住み暮らす千葉県は、北海道や東北のように豪雪に悩まされる地域ではありませんが、決して温暖というわけではなく、冬場の寒さは耐えがたいもの。特に古い木造戸建てや、築古のマンションでは寒さにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
中古物件のニーズは高まっており、国土交通省から平成31年3月に発表された住宅市場動向調査によると、住み替えを検討される方の約1/5が、中古物件の購入を視野にいれているそうです。
ただ中古物件で気になるのが寒さ・暑さなどの性能面。今回は、冬場のお悩みとしてよく挙げられる中古住宅の寒さを解消する断熱リフォームについてご紹介いたします。
■ヒトは暑さには強く、寒さに弱い生き物
ヒトは暑さよりも寒さに弱い生き物です。人類はアフリカで誕生し、その進化の過程で暑さに対応するシステムを発展させてきました。ヒトの皮膚にはほかの動物よりもはるかに多い汗腺が埋め込まれています。汗をかき、その汗が蒸発することで熱が奪われ、結果として体が冷却されるのです。しかしそのヒトの体は、寒さに対する備えはなされていません。したがって、冬を健やかに過ごすためには、家そのものを暖かくする必要があるのです。
では中古住宅はどうなのか。古い家は寒い、というのが定説ですが、これは十分な断熱材が入っていないため。国が定める断熱性能の基準には変遷があり、まず昭和55年に「省エネルギー基準」が制定され、以降、定期的に改正されて断熱性の見直しが図られています。
断熱性能が低いと、いくら暖房を入れても熱が逃げていくばかりで、建物を構成する壁・床・天井に熱をためることができません。
イギリスで発表された住宅の健康安全性の評価システムによると、健康な温度は21℃で、18℃から健康リスクが、16℃以下で深刻なリスクがあらわれるとされています。また最近の研究では、「冬場に1℃暖かい家に住むと、脳神経が2歳若くなる」という発表も。寒い家では動脈硬化や高血圧症を発症しやすく、自律神経を乱すなど、寒さが健康に与えるリスクについてはさまざまな研究結果が出ています。
■中古住宅を断熱リフォームで暖かく
古い家でもこうした寒さは、断熱リフォームで改善できます。
断熱リフォームの方法には、建物全体を断熱材で包み込む外断熱と、壁や天井の中に断熱材を入れる内断熱の2種類があります。
外断熱は結露が起きにくく気密性にすぐれるメリットの反面、工事費が高くなったり外壁が厚くなる傾向があります。内断熱は外断熱に比べると工事費でメリットがありますが、防湿性・気密性に関しては外断熱のほうが高い効果を発揮します。
いずれにせよ断熱性の面では高い効果がありますので、住宅の条件やお好みで決めるとよいでしょう。
また住まいにおいてもっとも熱の出入りが大きい部位は窓ですので、窓の断熱リフォームもオススメです。窓そのものを断熱性の高いサッシやガラスに変えたり、インナーサッシを取り付けて二重窓にするなどの方法があります。
■家を暖かくしてヒートショックを防止
狭心症や心筋梗塞・脳梗塞など大事にいたる疾患は、冬に増加するというのも一般的な見解です。とりわけご年配の方にとっては、入浴は要注意。暖かい部屋から寒い脱衣室に移動、そして暖かい風呂に入ることで、急激な温度差が生じて血圧が乱高下。これを「ヒートショック」と呼び、入浴関連の事故として注意喚起が促されています。洗面所や浴室が寒いと感じられる場合は、健康を守るためにもリフォームを検討しましょう。
「ノア・スタイル」は市川市に拠点を構え、近隣の浦安市などでもご依頼を承っております。今の家が寒くてお困りの方や、中古住宅を購入して断熱リフォームを検討したいという方は、お気軽にご相談下さい。断熱リフォームは冬場の寒さから健康を守るだけでなく、厳しい酷暑にも効果を発揮します。お客さまの条件にあったきめ細やかなご提案をモットーにしておりますので、お気軽にご相談ください。