断熱材のセルロースファイバーと発泡ウレタンは何が違う?  あなたに合った断熱材の選び方を紹介


皆さん、こんにちは。

千葉県市川市を拠点に、住宅や店舗のリフォーム・リノベーションを手掛ける株式会社ノア・スタイルです。


家づくりにおいて、断熱性は非常に重要なポイントです。特に近年では、夏場の異常な暑さや電気料金高騰といった事情によって、今まで以上に断熱性が重要になってきています。


そして、家の断熱性能の決め手となるのが「断熱材」です。断熱材にはいろいろな種類がありますが、どのようなものを選ぶのが望ましいのでしょうか?

ここでは、よく使われる断熱材の特徴や、断熱材選びのポイントをご紹介します。




■セルロースファイバーと発泡ウレタンの比較



現在よく使われている断熱材としては、「セルロースファイバー」と「発泡ウレタン」があります。まずはこれらの特徴を比較してみましょう。



・セルロースファイバーの特徴

セルロースファイバーは、古新聞や段ボールを原料とする自然素材の断熱材です。古新聞や段ボールを細かく砕き、難燃剤を加えて綿状にしたものを、スプレーで吹き付けて施工します。


セルロースファイバーの大きなメリットは、防火性に優れていることです。セルロースファイバーにはホウ酸が含まれており、燃焼時にはホウ酸の効果で表面が炭化し、炭の層ができます。この炭化層が熱と酸素を遮断するので、内部の木材が燃えにくくなり、中にいる人が避難するまで家の構造体が強度を保てるのです。


また、セルロースファイバーはシロアリ被害を受けにくいという強みもあります。原料である新聞紙はシロアリの大好物ですが、セルロースファイバーに含まれるホウ酸はゴキブリ駆除などに使われる成分であり、ゴキブリの仲間であるシロアリにも効果的です。つまり、セルロースファイバーを食べたシロアリをホウ酸で仕留められるので、被害はほとんど受けません。


さらに、セルロースファイバーは防音性にも優れています。セルロースファイバーは密度がとても高く、空気を含む細かい穴が無数に空いた「多孔質」であり、この空気の層が音を吸収してくれるからです。その他、使用済みの新聞紙やダンボールをリサイクルして作られる建材なので、環境に優しいという側面もあります。


一方、セルロースファイバーのデメリットは、ウレタンに比べてコストが高くなりやすいことです。これは、高密度を実現するために使用量が多くなることや、マット状での搬入ができず施工期間が長くなりやすいことなどが関係しています。



・発泡ウレタンの特徴

発泡ウレタンは、石油から作られる断熱材です。材料である「イソシアネート」と「ポリオール水溶液」を現場で混合し、化学反応によって発泡したものをスプレーで吹き付けます。また、板状に加工されたものを貼りつけることもできます。


発泡ウレタンのメリットは、熱伝導率が低く断熱効果が高いことです。また、発泡しているため自己接着性によってぴったりと接着し、簡単には剥がれません。複雑な形状の場所にも隙間なく入り込んでくれるので、デザインや材料を問わず幅広い建物で使用でき、高い気密性を発揮します。


また、他の断熱材に比べて、コストも比較的安価です。施工にそれほど手間がかからないため工期も短く、多くの場合は1日程度で工事が完了します。発泡ウレタンは、扱いやすく汎用性に優れる断熱材といえるでしょう。


一方デメリットは、発泡ウレタンは燃えやすく、燃焼すれば有毒ガスを発生させることです。セルロースファイバーに比べて密度が低いため防音性も低く、防蟻性がないのでシロアリの被害も受けやすい傾向にあります。


また、施工時点では十分な気密性を発揮するものの、年月が経過すると縮んでしまい、断熱性・気密性が低下する可能性がある点にも注意が必要です。さらに、壁の中に収まりきらなかった発泡ウレタンはカッターで削り落とす必要があり、まとまった量のゴミが発生することから、エコな断熱材とはいえません。




■セルロースファイバーと発泡ウレタンはどちらがいいの?



セルロースファイバーと発泡ウレタンは、どちらにもメリットとデメリットがあります。では、それぞれどのような人に向いているのでしょうか?


まず、セルロースファイバーが向いているのは、コストや工期よりも防火性・防音性・防蟻性といった性能面を重視する方です。火災やシロアリ被害に強いため、長く安心して暮らせる家になるでしょう。エコな断熱材なので、環境に配慮した家づくりをしたい場合にも適しています。


一方、発泡ウレタンが向いているのは、コストパフォーマンスや工期の短さを重視する方です。断熱性は十分なので、防火性や防音性をそれほど気にする必要がない場合は、セルロースファイバーよりも適しているといえるでしょう。


このように、断熱材は種類によって性能や価格が異なります。特徴をよく理解し、自宅にあったものを選ぶことが大切です。




■今、話題の断熱材「ネオマフォーム」とは?



断熱材は、昔から使われてきたものだけではありません。近年では、より高性能な断熱材が新しく開発され、だんだんと普及してきています。中でもぜひご注目いただきたいのが、旭化成が開発した高性能断熱材「ネオマフォーム」です。


ネオマフォームは、断熱性能が非常に高いのが大きな特徴です。その熱伝導率は、空気よりも低い0.020W/(m・K)を実現しています。これは、ネオマフォームが100μ(※)以下という極小の気泡でできているのに加え、その約95%が「独立気泡」という密閉構造になっているからです。


※ミクロン。1μは1mmの1000分の1


また、断熱材の発泡ガスは、年月の経過に伴って空気と入れ替わり、断熱機能が低下してしまうことが少なくありません。しかし、ネオマフォームの気泡は密閉性が高く、発泡ガスの入れ替わりが発生しにくいので、長期間にわたって断熱性能を維持できます。加えて、薄くても高い断熱性を発揮するため、厚さが制限される場所でも使いやすいのが魅力です。


さらにネオマフォームは、環境に優しい点も高く評価されています。従来のプラスチック系断熱材にはフロン系ガスが使われていましたが、フロンはオゾン層を破壊するのに加えて温室効果ガスでもあることから、近年では世界規模で使用が規制されるようになりました。


しかし、ネオマフォームはフロン系ガスを一切使用せず、代わりに炭化水素(HC)を発泡ガスとして使用しています。炭化水素はオゾン層を破壊せず、温暖化係数も極めて低いため、地球温暖化につながりません。ネオマフォームが普及すれば、断熱材の使用による環境負荷を大きく抑えられるでしょう。



ノア・スタイルでは、高性能で環境にも優しい最新の断熱材を、積極的にご提案しており、特に「セルロースファイバー」をおすすめしております。

セルロースファイバーは、現場の状況により施工できない場合もあるため、他の断熱材を検討するのであれば、上記のような特長のあるネオマフォームもおすすめです。

(※マンションなどでセルロースファイバーの施工は専用車が止められないので不可。)

断熱材選びで迷っている方・興味のある方はぜひご相談ください。




■女性建築士在籍! リノベーションやフルリフォームをご検討中の方はノア・スタイルにお任せください!



断熱材選びは、住宅の快適性や省エネ性を大きく左右します。「夏や冬でも快適に過ごしたい」「電気代を少しでも節約したい」といったお悩み・ご要望がある時は、最新の断熱材を用いてご自宅をリノベーションするのがおすすめです。地域の環境やご予算に応じた最適な断熱材を選び、1年を通じて快適に過ごせるマイホームを作り上げてみてはいかがでしょうか。


ノア・スタイルは「スローライフ」をコンセプトにした家づくりを行っています(https://noah-style.co.jp/blog/interview/154841)。女性目線による細やかなご提案ができるのが強みで、耐震診断士の有資格者も在籍しており、断熱性はもちろん耐震性も意識した家づくりができます。


リノベーションをご希望のお客様には、リノベーション向きの物件探しからサポート。家具・インテリアのコーディネートも手掛けているので、統一感のある雰囲気を演出可能です。こだわりたい方には、新築住宅の建築もご提案できます。リノベーションやフルリフォームをご検討の際は、ノア・スタイルまでお気軽にご相談ください。



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