リノベーションで「レトロ」感を取り入れて後悔しないために|デザインのコツと必須の性能(断熱・耐震)注意点

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皆さんこんにちは。 千葉県市川市を拠点に、市川市内や浦安市などで住宅や店舗のリノベーション工事を、物件探しから設計・施工監理まで一貫して手掛けている「ノア・スタイル」です。


古き良きデザインや素材、パーツを生かしながら、現代の暮らしにふさわしい美しさと快適性を両立させる「レトロリノベーション」。 懐かしいけれども新しい、個性のある空間づくりができる手法として、あらためて注目を集めています。


ただし、古い建物を扱うリノベーションでは、デザイン面だけでなく、構造や性能面にも配慮が必要です。


本記事では、「レトロな雰囲気を上手に取り入れたい」「失敗や後悔のない計画を立てたい」という方に向けて、 デザインのポイントから素材選び、戸建て・マンションそれぞれの注意点までをわかりやすく解説します。




■レトロリノベーションの魅力とは?



レトロリノベーションとは、古い建物の持つ味わいや素材を大切にしながら、現代の暮らしに合わせて住まいを再構築すること。単に古い雰囲気を演出するのではなく、「残す」と「変える」のバランスを見極めることで、懐かしさと快適さが共存する住まいが生まれます。



・新築では再現できない、時が育んだ「味わい」と「温もり」

時を経て味わいを増した柱や梁、手になじむ木製建具、ぬくもりを宿す真鍮の金物──それらはすべて住まいが刻んできた時間の証。古いから欠点と見なすべきではなく、時間の積み重ねを物語る「価値」と言えるでしょう。 新築にはない唯一無二の空間づくりができるのも、レトロリノベーションの魅力です。



・懐かしさと現代デザインの融合「モダン」「昭和レトロ」

古くて懐かしい「レトロ」と、現代的で洗練された「モダン」を組み合わせることで、今のライフスタイルにしっくり馴染む空間が生まれます。


たとえば、昭和の意匠や素材を活かしながら、使い勝手や動線、収納などの機能面は現代的な仕様に整えます。またレトロな建具やタイルに、モダンな北欧家具や照明を合わせるのもよいでしょう。時代を越えても魅力が続く「自分らしい空間」をつくること――それがレトロモダンの醍醐味です。



・すべてを壊さない。「残して磨く」という豊かな発想

リノベーションは、すべてを新しくすればよいわけではありません。手をかければ蘇るものや、残すことで味わいが増すものなど、「価値あるものをあえて残す」という選択肢が自分らしいリノベーションの鍵となります。

既存のものを活かすことは、コスト面でメリットがあるだけでなく、家やモノに宿る時間を引き継いでいくという、精神的な豊かさにもつながります。




■レトロな雰囲気を格上げするデザインと素材選びのポイント5選



レトロを活かした空間づくりでは、素材や色、光の演出によって印象が大きく変わります。ここでは、懐かしさを大切にしながら現代の暮らしに心地よくフィットさせるための、5つのポイントを紹介します。



・ポイント1:木の温もりを最大限に活かす

太い柱や梁などの構造材は、古い戸建てならではの魅力。 天井や壁を一部取り払い、あえて梁や柱などの骨組みを見せると、建物の骨格そのものが空間の表情になります。

汚れやキズを丁寧に補修し、自然系のオイルやワックスで仕上げると、風格と艶がよみがえり、存在感を引き出せます。



・ポイント2:床材で空間の印象を引き締める

面積の広い床は空間全体の印象を左右する大切な要素です。 チークやウォールナットなどの落ち着いたダークトーンの床材は、レトロな雰囲気を演出しつつ、空間を引き締め、家具や照明を際立たせます。

ヘリンボーン張りや寄木張り(パーケット)など、ひと手間かけたデザインを採用することで、しゃれた雰囲気になります。



・ポイント3:光を柔らかく取り入れる「レトロガラス」

レトロな雰囲気を演出するうえで欠かせないのが、すりガラスやチェッカーガラス(型板ガラス)、表面にわずかなゆらぎのある昔の製法でつくられたガラスなどです。

室内ドアや間仕切り、造作棚の扉などに採用すると、視線をやわらかく遮りながら光を通すことができます。圧迫感を与えず、ガラスの表情もレトロデザインの一部になるのが魅力です。



・ポイント4:水回りを彩る「タイル」の魔法

タイルはレトロな表情をつくるオールマイティな素材です。 たとえば、キッチンカウンターの壁面や洗面台の立ち上がりなどに、小口の角タイルやモザイクタイルを取り入れると、温もりと個性が加わります。便利な最新型設備を導入しても、タイルと組み合わせることで、しっくり空間に馴染ませることができます。



・ポイント5:空間に深みを出す「アンティーク家具・建具」

空間の仕上げに欠かせないのが、重厚感のあるアンティーク家具や古道具・建具の存在です。和箪笥や水屋箪笥などのアンティーク家具は、一点置くだけで空間の重心をつくります。アイアンを用いた照明や棚受けを組み合わせれば、ユーズド感のあるレトロスタイルに。 また、古い建具を再利用(リペア)すれば、味わいを醸し出しながら、コスト面でもメリットがあります。




■見た目だけで後悔しない! 快適なレトロ空間に不可欠な「性能向上」リノベーション



デザインの美しさだけでなく、快適性と安全性を支える見えない部分こそが、リノベーションでは大切です。 レトロな雰囲気を損なわず、性能を底上げする工夫を見ていきましょう。



・最大の課題「寒さ・暑さ」を解消する「断熱改修」

古い家の多くは、現代の住宅と比べて断熱性能が十分ではありません。壁や床、天井に断熱材が入っていない、あるいは隙間が多いことで外気の影響を受けやすく、冬の寒さや夏の暑さに悩まされることになります。壁・床・天井に、現行の断熱基準に適合した高性能な断熱材を適切に施工し、気密性を高めることで、室内の温度を安定させられます。既存の木製窓を残したい場合も、「内窓(二重窓)」を設ければ、古い建具を残しつつ、断熱性を高められます。



・安心して長く住むための「耐震補強」

特に昭和56年(1981年)以前に建てられた建物は、旧耐震基準に該当するため注意が必要です。まずは耐震診断を行い、壁の量やバランス、接合部の状態を確認しましょう。必要に応じて耐力壁を追加し、金物や基礎を補強することで、安全性を高められます。



・見えないけれど最重要!「配管・配線」の刷新

築年数の経った建物では、水道管の錆や漏水、電気容量の不足など、目に見えない部分にリスクが潜んでいます。リノベーションのタイミングで、給排水管や電気配線、ガス管などのインフラを一新するのがおすすめです。見えない部分を整えておくことで、将来的なメンテナンスや設備交換もスムーズになり、長く安心して暮らせます。



・雰囲気はレトロ、機能は最新。「最新設備」の上手な取り入れ方

デザインはレトロでも、設備は最新の機能を取り入れるのが快適な暮らしのポイントです。キッチンは食洗機付きの最新システムを採用すれば家事がラクになります。 浴室は高断熱のユニットバスなどを選べば、ヒートショックなどの健康リスクも抑えられます。また、素材や面材は木目調やマットな質感で揃え、取手や金物には真鍮やアイアンなど経年変化を楽しめる素材を選ぶと、最新設備でも空間に違和感なく馴染みます。




■戸建て・マンション別|レトロリノベーションの注意点



建物の種類によって、リノベーションで注意すべきポイントは異なります。構造や法的制約を理解し、専門家の判断を得ながら進めることで、後悔のない住まいづくりができます。



・【戸建て】自由度が高いが「建物の状態」が鍵

戸建ては構造や間取りの自由度が高い一方で、建物の状態によっては補修が必要になる場合があります。耐震や断熱、配管といった基礎部分まで手を入れるケースも多いため、工事前に専門家によるインスペクション(建物状況調査)を受けるのが安心です。状態を正確に把握しておけば、想定外の追加費用を防ぎ、計画的にリノベーションを進められます。



・【マンション】管理規約と共用部の制約

マンションでは、専有部と共用部の区分を理解することが重要です。窓サッシや玄関ドアは共用部にあたるため交換できないケースが多く、断熱性を高めるには内窓の設置が有効です。また、床材には遮音性能(L-45など)の規定があり、選定前に管理規約を確認しましょう。 遮音等級の制限がある場合、無垢フローリングなどの使用が制限されることもあります。




■まとめ



レトロリノベーションでは、古さを隠すのではなく、時間が育んだ味わいを生かしながら現代の暮らしにふさわしい快適性と安全性を備えることが大切です。柱や梁、建具などの古い部材やパーツに宿る記憶を受け継ぎつつ、断熱や耐震などの性能を整えることで、懐かしさと安心が調和する住まいが生まれます。

そこに必要なのは、見た目の演出ではなく、「残す」と「変える」を見極める確かな目と技術です。


また、最新の設備を取り入れても、レトロな空間になじませるコーディネート力や造作の技術も必要です。

市川市の「ノア・スタイル」は、豊富な経験とクリエイティブな提案、そして確かな技術力をもって、レトロの魅力と現代の快適さを両立する住まいを形にします。




■市川・浦安・船橋で、心地よい住まいをデザインする--女性建築家が手掛けるリノベーション



ノア・スタイルは、市川・浦安・船橋エリアで、物件探しから設計・施工監理までを一貫して行う建築会社です。


女性建築家がヒアリングから伴走し、生活者のまなざしをもって、家事動線や収納計画をきめ細やかに設計します。インテリアや家具のコーディネートまで含め、トータルで心地よい空間をデザインします。

構造面でも耐震診断士が安全性を確認し、必要に応じて補強や断熱改修を実施。 古い家の味わいを活かしながら、安心して長く住める性能を両立するリノベーションを提案しています。


設計事務所の発想力と工務店の技術力を兼ね備えた一貫体制も、ノア・スタイルの大きな強みです。設計者・施工者・管理者が一体となり、耐震補強から断熱・メンテナンスまでを見通すことで、長く安心して住み続けられる住まいを実現しています。


“いい住まい、いい暮らし”をいかに実現するかを競う業界最大級の住宅施工例コンテストで「地域優秀賞」も受賞しており、デザイン力・施工技術・提案力も評価をいただいております。


LIXILメンバーズコンテスト2023にて「地域優秀賞」受賞


時を重ねてなお美しく、安心して暮らせる家づくりがしたいという方は、どうぞお問い合わせください。



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