皆さんこんにちは。千葉県市川市を拠点に、市川市内、浦安市などで住宅や店舗のリノベーション工事を物件探しから設計・施工監理まで手掛けている「ノア・スタイル」です。
無垢の木や土、石などの自然素材を使ったリノベーションは、見た目の心地よさだけでなく空気や湿度を整える、体にやさしい住まいとして注目を集めています。
一方で、「手入れが大変そう」「費用が高いのでは?」といった不安の声も少なくありません。そこで今回は、自然素材リノベーションのメリットと注意点、成功のコツをプロの視点から解説します。
■自然素材は新建材と何が違う?

リノベーションで使われる建材は、大きく「自然素材」と「新建材」に分けられます。
自然素材とは、その名の通り、合成化学物質を極力使わず、自然界にある素材(木、石、土、草など)を原料とした建材のことです。
かつて日本の家づくりでは、木・石・土・草など、身近で採れる自然素材を使っており、木を保護する塗料にも、米油や柿渋、漆など、自然の恵みを活かした素材が使われていました。
一方、新建材(ビニールクロス、合板フローリング、クッションフロアなど)は、戦後の高度経済成長期に、施工効率や均一性、低コストを優先して開発されました。これらは化学接着剤やビニール樹脂で固めたり、表面をプリントしたりして作られることが多く、現代の住宅の多くで使われています。
自然素材によるリノベーションは、見た目のナチュラルさだけではなく、室内の空気や湿度を含め、健やかに保つことを目的としたものなのです。
■リノベーションで人気の代表的な自然素材3選

無垢材・漆喰・珪藻土は、自然素材リノベーションの中でも特に人気の高い3つの素材です。
・無垢材(むくざい)
一本の木を切り出して板にしたもの。フローリングや天板に用いられ、素足で歩くときの温もりや肌ざわりの良さが魅力です。湿度に応じて膨張・収縮する性質があり、夏は湿気を吸い、冬は放出することで快適な空気を保ちます。スギやヒノキは柔らかく香りが良く、オークやウォールナットは硬く重厚。経年変化で深みが増し、住まいの時間が刻まれます。
・漆喰(しっくい)
消石灰を主成分とし、調湿性・防火性・防カビ性に優れた伝統素材。強アルカリ性がカビを抑え、自然な明るさを生み出すマットな質感も特徴です。厚く塗ると熱の出入りを抑える効果が期待できます。時間が経つと細かなヒビが入ることもありますが、それも味わいとして楽しまれます。
・珪藻土(けいそうど)
珪藻という藻の殻が堆積してできた堆積岩を原料とし、無数の孔が湿気や臭いを吸着。まさに「呼吸する壁」として知られています。漆喰よりも柔らかく、ナチュラルな印象を与えるため、寝室や子ども部屋にも人気です。
■自然素材リノベーションがもたらすメリット

自然素材を使ったリノベーションには、見た目だけでなく、健康や快適性を支える多くのメリットがあります。
・家族の健康を守る「安心感」
自然素材は、シックハウス症候群やアレルギーの原因物質を大幅に軽減します。小さな子どもやペットと暮らす家庭にも人気で、安心して深呼吸できる空間づくりに貢献します。
・一年中快適な「呼吸する室内環境」
無垢材や漆喰・珪藻土が湿度を調整することで、夏の蒸し暑さや冬の乾燥を和らげます。梅雨時期でもカラリとした空気を保ち、冷暖房に頼りすぎない快適な住環境を実現します。
・五感で感じる「心地よさ」
木の床の温もりや土壁の手触りなど、自然素材には実際の暮らしの中で心地よさを感じられる要素が多くあります。実際に木材のもつ独特の触り心地は、人体への生理的なストレスを軽減させることも明らかにされています。漆喰や珪藻土は消臭性にも優れ、清潔で快適な空気環境を保ってくれます。
・時間とともに愛着が深まる「経年美」
自然素材は年月とともに色艶が変化し、家族の歴史を刻むように味わいを増していきます。新建材は時間が経つと接着剤や樹脂が劣化し、交換する必要がありますが、自然素材は長く育てていくことができます。
■リノベーション前に知っておくべきデメリットと注意点

自然素材を使ったのに後悔した……という事態を避けるために、コストやメンテナンス、施工のポイントを事前に把握しておきましょう。
・コストが高額になりやすい
自然素材は材料そのものが高価で、施工にも熟練の技術が求められます。しかし、交換の頻度が少ないのは自然素材のメリットです。
一般的に、ビニールクロスは20年で張り替えが、複合フローリングは重ね張りが推奨されるのに対し、無垢フローリングや漆喰・珪藻土は、必要に応じてキズの補修をする程度で済みます。初期費用はかかるかもしれませんが、メンテナンスコストを考慮すると、長い目で見てコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
・メンテナンスの手間と「特性」の理解
無垢材は湿気で伸縮するため、反りや隙間が生じる場合があります。漆喰や珪藻土も細かいクラック(ひび割れ)が生じることも。ただしそれは、吸放湿性をもつ素材なので、当たり前の現象なのです。こうした性質を理解し、いざという時の対処法を知っておくことが大切です。
・施工には高い技術と経験が不可欠
自然素材の施工には、経験豊富な職人の技が欠かせません。知識や経験の浅い業者が手掛けると、無垢材の反りや左官材のカビなどのトラブルの原因となることがあるため、自然素材の扱いに長けた建築会社を選ぶことが重要です。
■自然素材リノベーションを成功させるポイント

デザインと機能のバランスを取りながら、自分たちらしい空間をつくるコツを紹介します。
・「ナチュラル過ぎ」は避けたい。洗練された空間にするコツ
自然素材を多用すると、山小屋風やカントリー調に寄りすぎてしまうことがあります。 アイアンやステンレス、タイル、ガラスといった無機質な素材を組み合わせることで、モダンで上質な印象に。無垢材の塗装方法や壁の塗り方(コテむらを残すかフラットにするか)でも印象が大きく変わります。
・どこにどの素材を使う?場所別おすすめ
自然素材は場所に合わせて選ぶことで、機能性とデザイン性を両立し、コストも調整できます。
たとえば、家族が集うLDKには足触りの良い無垢材の床と、湿度を調整する漆喰や珪藻土の壁が最適。寝室や子ども部屋には空気の質を整える素材を用いると、快適な睡眠環境が得られます。水まわりは水分による劣化を防ぐため、タイルやウレタン塗装の無垢材を組み合わせると安心。玄関やウォークインクローゼットなど、においや湿気がこもりやすい場所には珪藻土の消臭効果が有効です。
・「憧れ」だけで選ばない。ライフスタイルとの相性を考える
小さな子どもがいる家庭では、傷も味になる樹種を選ぶのがポイントです。スギやパインは柔らかく温かみがあり、オークは傷が目立ちにくく扱いやすい素材です。無垢材は定期的なオイル塗布などの手入れが必要ですが、その工程を楽しめる人に向いています。手間を抑えたい場合は、艶を抑えた薄膜ウレタンやオイル・ワックス仕上げを選ぶと、質感とメンテナンス性のバランスが取れます。
■自然素材リノベーションの事例紹介

自然素材の魅力は、暮らし方や空間のつくり方によってさらに引き立ちます。住まいの条件やライフスタイルに合わせて、快適さとデザイン性を両立した自然素材リノベーション事例を紹介します。
事例1:【マンション】防音と温もりを両立したオークのリビング
築25年のマンションをフルリノベーション。生活音を抑えたいという要望から、遮音性能を高めた二重床構造を採用し、表層にはオークの無垢フローリングを施工しました。木の質感を生かすため、自然オイルでマットに仕上げ、照明が柔らかく反射する落ち着いた空間に。
壁と天井は漆喰で仕上げ、昼は自然光を柔らかく拡散し、夜は照明の明かりを穏やかに反射します。テレビ背面やニッチにはコテむらを残して陰影をつくり、単調にならない表情を演出。キッチンはステンレス天板を用い、吊り棚はアイアンで造作。木の温もりを程よく引き締めています。 さらに玄関にはエコカラットを用いて、華やかな雰囲気を出しつつ、玄関まわりにニオイがこもらないように。デザイン性と心地よさを両立するリノベーションです。
事例2:【戸建て】珪藻土と無垢材でつくる、子どもが安心して過ごせる家
築30年以上の木造住宅を、家族の健康と快適さを重視して改修しました。リビング・ダイニングは耐久性の高さと足触りの良さを両立するナラ無垢フローリングを採用。キッチン周辺は火や水、汚れに強いタイルを用いています。
子ども部屋や寝室には、湿気とにおいを吸着する珪藻土を使用し、空気を清潔に保ちます。床材には柔らかく温かみのあるパイン無垢材を選び、素足でも心地よい質感に仕上げました。壁はやや明るめの珪藻土をコテ塗りで仕上げ、光が当たると自然な陰影が生まれるように設計。木と土のぬくもりを感じながら、家族が自然と集う心地よい暮らしを叶えました。
■まとめ

自然素材リノベーションの魅力は、見た目の優しさだけではなく、住む人に寄り添う心地よさにあります。木や土をはじめとする素材が呼吸するように空気を整え、光や風と調和することで、暮らしのリズムが自然に整っていきます。年月を重ねるほどに味わいを増し、家族の時間が刻まれていくのが、自然素材の住まいの醍醐味です。
大切なのは、素材の特性を理解し、自分たちの生活スタイルに合った選択をすること。そして、その理想を丁寧に形にしてくれる建築会社と出会うことです。
ノア・スタイルは、自然素材のリノベーションを長年にわたり手掛けてきました。無垢材や漆喰、珪藻土などの特性を熟知し、質の高い材料を確かな目で選定。長年信頼を築いてきた職人たちと連携しながら、設計から施工管理まで一貫して手掛けています。素材の持ち味を最大限に生かす技術と、美しく仕上げる職人の手仕事によって、安心して永く暮らせる住まいを実現します。
■市川・浦安・船橋で、自然素材の心地よさをデザインする--女性建築家が手掛けるリノベーション

ノア・スタイルは、市川・浦安・船橋エリアを中心に、物件探しから設計・施工監理までを一貫して行う建築会社です。 女性建築士ならではの細やかな視点で、家事動線や収納、光や風の通り方までを丁寧に設計。素材の質感を生かした空間づくりに加え、家具やインテリアのコーディネートまでトータルで提案しています。
「スローライフ」をコンセプトに、光と風が抜け、素材が時を重ねて美しく馴染む住まいを、ひとつひとつ誠実につくり上げてきました。
その経験をもとに、ノア・スタイルは自然素材を活かした設計を得意としています。木・土・石などの素材が持つポテンシャルを最大限に引き出し、落ち着いたナチュラルモダンな空間から、スタイリッシュで洗練されたデザインまで、住む人の感性に合わせてプランニングします。素材の組み合わせや仕上げ方にもこだわり、自然素材のぬくもりを感じながらも、現代的で上質な印象を大切にしています。
自然素材を活かした空間づくりには、素材の選定・扱いだけでなく、安心して長く暮らせる性能面への配慮も欠かせません。耐震診断士の資格を持つスタッフが在籍し、構造面の安全性や断熱性能にもこだわります。リノベーションに適した物件探しからサポートできるため、無駄なコストを抑え、理想の住まいづくりにしっかり予算を生かすことが可能です。
設計事務所の発想力と工務店の技術力を兼ね備えた一貫体制もノア・スタイルの強み。設計者・施工者・管理者が密に連携し、素材の選定から施工、アフターメンテナンスまで責任を持って対応します。
業界最大級の住宅施工例コンテスト「LIXILメンバーズコンテスト2023」では地域優秀賞を受賞し、デザイン力・施工技術・提案力が高く評価されています。
》LIXILメンバーズコンテスト2023にて「地域優秀賞」受賞
自然素材の魅力と確かな設計力で、「心地よく永く暮らせる家」を実現するのが、ノア・スタイルの変わらない家づくりの姿勢です。適正予算をきちんとかけて、自分らしい家づくりをしたいという方は、ぜひお問い合わせください。
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