皆さんこんにちは。
千葉県市川市を拠点に、市川市内・浦安市などで住宅や店舗のリノベーションを物件探しから設計・施工監理まで手掛けている「ノア・スタイル」です。
在宅勤務が定着し、働く場所の選択肢が広がったいま、住まいの中にワークスペースをどう組み込むかは、暮らし全体の快適さに関わる大切なテーマになりました。リビングを広げたり、子ども部屋を増やしたりするのと同じように、ワークスペースも計画次第で働きやすさが大きく変わります。
本記事では、3つのタイプ別の選び方と、リノベーションで押さえておきたい設計の要点を解説します。
■ワークスペースにはどんなタイプがある?
ワークスペースの形は、住まいの広さや家族構成によって最適解が異なります。ここでは代表的な「個室・半個室・オープンスペース」の3タイプを見ていきましょう。
・集中力を高める「個室タイプ」
生活音や視線をしっかり遮れるため、オンライン会議や資料作成に集中したい人に最も適した形式です。デスクと収納がひとつの部屋にまとまるため、必要なものをすぐ取り出せ、作業が中断されにくいのも利点です。長時間の仕事でも、周囲の状況に左右されず集中しやすい環境をつくれます。
一方で、ある程度の面積を確保する必要があり、住まい全体のプランへの影響も大きくなります。また、扉を閉めると家族の様子がわかりにくくなるため、ライフステージとの相性も検討ポイントです。
・家族との両立がしやすい「半個室タイプ」
本棚やパーテーション、造作の腰壁などで緩やかに空間を区切る形式です。視線をコントロールしながらも、家族の気配がほどよく伝わるため、小さなお子さんがいる家庭や、LDKで過ごす時間が長い家庭と相性の良い計画です。
ただし、音を完全に遮ることは難しいため、オンライン会議が多い場合は、仕切りの高さ・素材・配置を丁寧かつ慎重に検討する必要があります。
・手軽さと開放感が魅力の「オープンスペースタイプ」
リビングやダイニングの一角にカウンターを造作する、最も手軽な方法です。既存の空調や照明を共有できるため、限られた面積でも効率よくワークスペースを組み込めるのが特徴です。
懸念点としては、常に視界に入る位置にデスクがあるため、仕事と生活の切り替えが難しくなる可能性があります。オンライン会議が多い場合は、背景の映り込みと音環境を整える工夫が欠かせません。
■失敗しない!ワークスペースの選び方で重要な判断基準

ワークスペースは、思いつきで場所を決めてしまうと「使いづらい」「落ち着かない」といった後悔につながりやすい場所です。仕事の内容や家族構成を整理しながら、自分に合った形を選ぶことが大切です。ここでは、失敗しないための判断基準を紹介します。
・仕事のスタイルで選ぶ
PC作業が中心で、オンライン会議の頻度がそれほど多くなければ、オープンスペースでも十分です。反対に、オンライン会議が多い場合は、周囲の音を遮りやすく、背景の映り込みも少ない個室や半個室の方が向いています。資料を多く扱う仕事なら収納計画も必須です。「空いている部屋があるから個室にする」という決め方ではなく、必要な設備と作業量から逆算して考えましょう。
・家族構成とライフスタイルで選ぶ
家族の年齢や生活時間帯も判断基準になります。子どもが小さい時期は目配りがしやすい半個室の方が使いやすいケースも多く、成長後に書斎やスタディスペースとして使い方を変えることもできます。夫婦それぞれがリモートワークをする場合は、個室と半個室を組み合わせるなど、柔軟な計画が求められます。
■快適さを上げる!リノベーションのポイント5選

ワークスペースは、場所選びだけでなく「どうつくるか」で快適性が大きく変わります。特に電源・収納・照明・デスク寸法といった基本要素は、後からの修正が難しい部分でもあります。ここでは、リノベーション時に押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
・コンセント(電源)の位置と数
後から最も後悔が出やすい部分です。使用する機器をリスト化し、壁面やカウンターの立ち上がり、床付近の位置関係を調整しながら、配線が目立たない計画にすることが重要です。ルーターやプリンターなど常時稼働する機器は、専用の電源をまとめて確保できる小さな機器スペースを設けておくと、まわりが雑然としにくくなります。
・収納スペースの確保
造作棚やデスク下収納に加え、位置を調整できる可動棚を組み合わせると、書類や機器のサイズに柔軟に対応できます。ルーターやハードディスクなど見せたくない機器類は、扉付きの収納にまとめることで、空間全体の印象がすっきり保てます。収納の寸法や棚の可動範囲を作業内容に合わせて調整しておくと、日常的な出し入れもスムーズで、仕事中のストレスを軽減できます。
・照明と明るさ
天井照明だけでは手元が暗くなりがちです。デスクライト・スポットライト・間接照明を組み合わせ、用途に応じて光量を調整できるようにします。特にオンライン会議では、顔に影が落ちにくい配置が重要です。また、室内窓を設けて隣室の自然光を取り込むと、日中の明るさと奥行き感が大きく変わります。調光・調色機能のある照明なら、「仕事モード」「リラックスモード」の切り替えもスムーズです。
・デスクの広さ、奥行き
ノートPCのみなら奥行き50cm台でも可能ですが、モニターや資料を併用する場合は60〜70cmあると無理のない姿勢が取れます。奥行きが不足すると、目線が近くなり疲れの原因になります。また、L字カウンターにすると、作業面と書類・機器の置き場を分けられるので、コンパクトな空間でも効率よく使えます。
・個室なら「空調」と「遮音性」をチェック
個室にする場合は、まずエアコンを設置できるか、もしくは既存の空調が十分に届くかを確認することが重要です。扉を閉めると空気が滞留しやすくなるので、室内窓で隣室と緩やかにつなぐなど、快適性を保つ工夫が必要になります。また、オンライン会議が多い場合は、扉の気密性を高めたり、窓まわりの遮音性を補強する(防音材の追加や二重窓など)ことで、生活音の出入りを抑えることができます。
■1畳からOK!狭い空間を有効活用するアイデア

面積が限られていて個室は難しい、とワークスペースを諦めてしまう必要はありません。住まいの中には、少しの工夫で小さな書斎に変えられる場所が意外と多くあります。寸法や収納を丁寧に整えれば、コンパクトでも落ち着いて作業できるスペースをつくることができます。
・半畳〜3畳のスペースを活用
わずか半畳ほどの面積でも、壁付けのカウンターデスクを設ければミニ書斎として使えます。廊下の突き当たりや階段下のスペースのようなデッドスペースでも、奥行き40〜50cm程度のカウンターなら圧迫感を抑えながら設置できます。2〜3畳ほど余裕があれば、カウンターと本棚、小さめの収納を組み合わせ、仕事道具をひとまとめにできるコンパクトな書斎もつくれます。窓が取れない場合、適度な『おこもり感』が生まれ、人によっては落ち着いて作業しやすい空間になります。ただし、明るさが不足しがちなため、照明や壁の色で補うとよいでしょう。
・押入れやクローゼットなど既存空間を賢く活用
押入れ・納戸・クローゼットなど、もともと収納だった空間をワークスペースへと再構成する方法もあります。棚の高さを調整してカウンターとして使えるようにしたり、配線経路を確保したうえで背面に棚を計画したりすると、適度な『おこもり感』が生まれ、集中しやすい環境になります。扉を閉めれば生活感を隠せるため、コンパクトな住まいでも採用しやすいアイデアです。
ただし、単に棚をつければワークスペースが完成するわけではありません。奥行きの設定、椅子を引いた際の余裕、コンセントの位置、換気や防音など、小さな空間ほど、精度の高い設計が必要です。こうした要素を丁寧に整えることで、使い勝手のよいワークスペースになります。
限られたスペースを快適な仕事場にするには、細部まで配慮した計画が欠かせません。手元の明るさやコンセントの位置、カウンターの高さやこもり具合の調整、防音・換気、生活動線とのかねあいなど、小さな空間ほどていねいな設計が仕上がりを左右するのです。
■まとめ

ワークスペースのリノベーションは、単にデスクや棚を置く場所を決めるだけでなく、仕事のスタイル・家族構成・暮らしのリズムを踏まえて計画することで、快適性が大きく変わります。
個室・半個室・オープンスペースにはそれぞれの良さがあり、目的に合ったタイプを選ぶことが後悔の少ないワークスペースにつながります。また、コンセントの位置、手元の明るさ、収納の取り方、デスクの奥行き、空調や遮音といった要素は、後から調整しにくいため、最初の設計段階で丁寧に検討しておきたい部分です。さらに、押入れや階段下などの小さな空間でも、寸法や照明、カウンター高さを工夫すれば、集中しやすい書斎として十分に機能します。
限られた面積の中で「どれだけ働きやすい環境をつくれるか」は、ワークスペースづくりのポイントです。広さにとらわれず、普段の作業量や家族との距離感を整理し、どんな時間を過ごしたいのかを具体的にしていくことが、満足度の高いリノベーションにつながります。
■市川・浦安・船橋で、自分らしい暮らしと働き方ができる住まいを--女性建築家が手掛けるリノベーション

ワークスペースづくりは、スペースの捻出からレイアウト、照明や配線計画まで、日々の動きなどを入念に検討することが必要です。特に小さな空間ほど、寸法や光の扱い、快適なこもり具合といった細かな部分が働きやすさに直結するため、リノベーションに精通したプロの視点が欠かせません。
千葉県市川市の株式会社ノア・スタイルは、「スローライフ」をモットーに、物件探しから設計・施工監理までワンストップで手がける建築会社です。
代表である女性建築家の視点を生かし、家事動線や収納、光の入り方、素材選びまで細やかに配慮した設計を行っています。家具やカーテンまで含めて空間全体をトータルで提案できるため、ワークスペースと生活空間のつながりを踏まえてデザインします。
構造面でも耐震診断士が安全性を確認し、必要に応じて補強や断熱改修を行い、安心と心地よさを両立するリノベーションを提案しています。
設計事務所の発想力と工務店の技術力を兼ね備えた一貫体制も、ノア・スタイルの大きな強みです。設計者・施工者・管理者が一体となり、長く安心して住み続けられる住まいを実現しています。
“いい住まい、いい暮らし”をいかに実現するかを競う、 業界最大級の住宅施工例コンテストで、「地域優秀賞」も受賞しており、デザイン力・施工技術・提案力も評価をいただいております。
》LIXILメンバーズコンテスト2023にて「地域優秀賞」受賞
市川・浦安・船橋エリアで、働きやすさと心地よさを両立した住まいをつくりたい方は、ぜひ一度ノア・スタイルにご相談ください。暮らしに寄り添った丁寧な設計で、「日々気持ちよく働けるワークスペースのある住まい」をかたちにします。
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