皆さんこんにちは。
千葉県市川市を拠点に、市川市内、浦安市などで住宅や店舗のリノベーション工事を物件探しから設計・施工監理まで手掛けている「ノア・スタイル」です。
中古マンションは、駅近や都市部へのアクセスがよいといった立地面でのメリットがあります。
こうしたアクセスのよいマンションは価格も高くなりがちですが、築40年の物件ならリーズナブル。
ただ、築40年のマンションと聞くと、いつまで住めるのか不安……と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、築40年のマンションをリノベーションする場合、購入時に確認すべきポイントや、リノベーションの必要性を解説します。
■築40年のマンションはいつまで住めるの?
マンションの寿命を調べてみると、「法定耐用年数」というキーワードが出てきます。
この「法定耐用年数」によると、一般的なマンションの構造種別であるRC造(鉄筋コンクリート造)は、47年とされています。
……とすると、築40年のマンションを購入しても、あと7年しか住めない⁉︎ と、びっくりしてしまうかもしれません。
しかし心配しなくても大丈夫。法定耐用年数は、資産が何年使用できるかを法令で定めたもので、あくまで税務上の基準となる数字です。物理的な寿命を示したものではありません。
国土交通省の調査※によると、RC造の物理的な寿命は120年と推定されています。
もちろん建物や設備は経年劣化するので、マンション全体の管理・補修に加えて、購入した物件のリノベーションは必要です。
また国土交通省の「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」のリサーチによると、適切なメンテナンスやリノベーションを行うことで、マンションは100年以上、住宅として利用できると示されています。
同調査において、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造の構造体は、耐用年数が120年、外壁塗装仕上げなどのメンテナンスを行うと150年という数字が出されています。
※参考|国土交通省-「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新 による価値向上について」
※参考|国土交通省-「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」
■築40年のマンションを購入するときに確認すべきポイント
40年前の間取りは現在のライフスタイルに合わず、設備・仕上げも経年劣化しているので、築40年のマンションで自分らしく快適に住むためには、リノベーションは大前提です。
そのリノベーションのコストが必要以上にかからないよう、物件の選定時には、以下のポイントをおさえておくとよいでしょう。
・管理状態が良いか
中古マンションの管理状態によって状態が大きく変わります。修繕が適切に行われていない場合、安全面でのリスクが考えられることも。内覧時に、エントランスやゴミ置き場、植栽、駐輪場、ロビーや廊下などの共用部がきれいに保たれているかどうかで、管理状態を察することができます。
さらに、修繕計画や管理組合の議事録を見せてもらうと管理状況がわかります。
注意したいのは、大規模修繕が適切に行われているかどうか、修繕積立金が適切に計画されているか、ということです。修繕積立金がきちんと計画されていないと、購入したのちに、修繕積立金が跳ね上がる可能性もあります。
・新耐震基準を満たしているか
気に入った中古物件があれば、国土交通省が公開しているハザードマップをチェックしましょう。
液状化のリスクがないか、木造家屋の密集などによる火災のリスクがないか、エリアの安全性を調べることができます。
そして物件に関しては、「新耐震基準」を満たしていることを確認しましょう。新耐震基準を満たすマンションは、震度6~7程度の地震が起こっても、崩壊あるいは倒壊しないことが目安となっています。
1981年(昭和56年)前後に建てられたマンションは、揺れの大きさに比例して被害が大きくなる旧耐震基準で建てられています。旧耐震基準の場合は、地震に対するリスクだけでなく、今後、耐震診断や耐震補強工事に多額のコストがかかる可能性も考えられます。
・やりたいリノベーションが可能か
マンションの管理規約や構造によっては、やりたいリノベーションが制約を受ける場合があります。たとえば構造的に壁を動かせないために間取りが変更できないといったことや、管理規約により床材を好みの素材に変えられない、というケースもあります。
また構造や排水管の位置によっては、水回りの大胆な移設が制限される場合もあります。
早期段階で、かんたんなリフォームではなく、規模の大きなリノベーションを得意とする建築会社を決めて、物件購入にあたりアドバイスをもらえると理想的です。
物件購入から手伝ってくれる「ワンストップ・リノベーション」を手掛けているリノベーション会社なら、的確なアドバイスがもらえます。
・住宅ローンが利用可能か
築40年の中古マンションではリノベーション費用が1000万円を超えることもあります。購入資金も捻出しなければならないので、かんたんなリフォームに適用される短期間・高金利の「リフォームローン」ではなく、長期間・低金利の「住宅ローン」を借り入れられると理想的です。
ただし築40年の中古マンションの場合、前述の「法定耐用年数」がローンの審査に影響することがあります。借入期間が短くなると月々の返済額が増えるので、無理のない返済計画を立てたいものです。
ちなみにローン返済にあたっては、年末のローン残高の0.7%が控除される「住宅ローン控除」を利用したいもの。ただし旧耐震基準のマンションは住宅ローン控除が利用できないので、ご注意を。
・修繕や建て替え計画はどうなっているのか
築40年も経っていれば、いずれ建て替えの可能性があるかもしれない……という理由で中古マンションを購入するケースもあるでしょう。
しかし「既存不適格建築物」の場合、建て替えはできません。「既存不適格建築物」とは、着工当時は法に則っていたものの、法改正により、現在の建築基準法や都市計画法に違反している物件のことです。
特例として違法建築とされず住み続けることはできますが、建て替えの際は現法に適合させなければならないので、高さ制限など、建て替え前と同じ規模で建てられない場合があります。
一方で、既存不適格建築物ではないけれども、築40年だと、せっかく購入したのにすぐ建て替えになってしまうかも……と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
国土交通省のリサーチ※では、2024年3月時点で、建て替えが行われたマンションの累計数は297件、約2.4万戸です。対して2022年末時点でのマンションストック総数は約704.3万戸なので、建て替えられたマンションは約0.3%となります。このことから、マンション建て替えはまだレアケースであることがうかがえます。
※参考|国土交通省-「マンション建替え等の実施状況」より
■築40年のマンション購入後にリフォーム・リノベーションは必要?
結論から言うと、築40年のマンションには、それなりに費用をかけたきちんとしたリノベーションが必要です。
キッチンや浴槽などの設備や建材は劣化しており、昔のマンションは部屋が小割りになっていて圧迫感があったり、余計な和室が設けられているケースが多いのが特徴です。
住みながら少しずつリフォームしたい、と考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、不満が募るたびに小さなリフォームを繰り返すことは、その場しのぎにしかなりません。
結果として必要以上にコストがかかってしまいます。
したがって、はじめから躯体の状態(スケルトン)に戻して理想の暮らしを実現するべく、プランニングや設備を検討し、新たな住空間を生み出すリノベーションがおすすめです。
築40年の物件ともなると、見えない部分で劣化が進んでいることもあるので、スケルトンにすることで老朽化している箇所をチェックできる、というメリットもあります。
また築古の物件は断熱性・省エネ性が低いことが多く、冷暖房効率が悪かったり、結露に悩まされることがあります。全体をリノベーションすれば、断熱材を床や壁に追加して抜本的に住環境を改善することも可能です。サッシは共用部分に該当するため交換はできませんが、内窓を設けることで断熱性を高められます。
さらに購入と同時にリノベーションを行うことで、金融機関の担保評価が上がり、住宅ローンに通りやすくなるということも。
何よりも、リノベーションのプロフェッショナルが性能・デザイン・プランニング、トータルで手掛けた空間は、何物にも代えがたい心地よさがあります。
》築40年以上でも大丈夫!リノベーションで快適な住まいにするポイントとは
》中古住宅購入と同時にリノベーションはできる?同時にするメリットと注意点を紹介!
▼ノア・スタイルの築40年前後のマンションリノベーションの事例はこちら
》代々木のマンション|築40年 RC造
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■女性建築家在籍! 市川市周辺でリノベーションを検討している方はノア・スタイルにお任せください!
千葉県市川市を拠点に、浦安市、船橋市、松戸市などをメインエリアとする「ノア・スタイル」は、築年数が古い中古物件のリノベーションも得意としております。
リノベーション向きの物件探しのお手伝いもしているため、ワンストップ・リノベーションが可能。耐震診断士の有資格者が在籍しており、ハード面でも適切なご提案をいたします。
弊社代表は女性建築家で、自らプランニングをしているため、デザインだけでなく、女性ならではの視点で、お施主様に寄り添いながら、ご要望以上のご提案をいたします。
“いい住まい、いい暮らし”をいかに実現するかを競う、 業界最大級の住宅施工例コンテストで、「地域優秀賞」も受賞しており、デザイン力・施工技術・提案力に定評があります。
》LIXILメンバーズコンテスト2023にて「地域優秀賞」受賞
家具・インテリアのコーディネートも手掛けているので、伸びやかで美しいインテリア設計も得意とするところ。家事導線や収納の配置などきめ細やかな提案をしています。
設計・施工をトータルで管理しており、精度の高い空間づくりや、断熱リフォームや耐震補強など、ハード面に強いのも強みの一つ。
理想の暮らしをうかがった上で、物件探しからサポートするワンストップ型リノベーションも得意としております。
物件探しから設計・施工、インテリア……理想の暮らしと空間づくりのために、トータルで併走いたしますので、適正コストをしっかりと掛けてフルリノベーションをしたい、とお考えの方は、どうぞお問い合わせください。
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